2023.12.16
外壁塗装の役割とは?見積り相場や実施するタイミングと塗り替えサインについて
外壁塗装と聞くと「外壁に色を塗る見た目を変えるだけの工事 」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし外壁塗装は、見た目の改善だけでなく、外壁や屋根の機能を改善し、快適な住空間を維持するという住まいにとって大切なメンテナンス工事でもあるのです。そんな外壁塗装には、大きく分けて次の4つの役割があります。
築10年以上経っている、なんとなく汚れが目立つような気がする、だけど「まだ大丈夫だろう」と外壁塗装を先延ばしにされている方はいらっしゃいませんか。そもそも「外壁塗装は必要ない」と考えていらっしゃる方もいるかもしれません。外壁塗装は不要な時期にむやみに行うものではありませんが、必ず塗装をすべき時期がやってきます。そのときに放置してしまうと、雨漏りが始まり、ひいては建物自体の強度が低下し、取り返しのつかないことになりかねません。そのようなことになってはお住まいの価値自体も下がってしまいます。外壁や屋根は適切な時期に塗装することが大切なのです。
建物は日々、紫外線や風雨など厳しい外的環境に晒されています。また、台風や地震などの予期できない自然現象によって、想定以上にダメージを受ける場合もあります。私たちが家の中で快適に暮らせるのは、外壁や屋根が守ってくれているからにほかなりません。洋服や日用品も長く使えばくたびれたり汚れたりしていきますよね。同じように外壁や屋根も劣化が進行していき、汚れやひび割れなどが目立つようになります。日用品は簡単に買い替えることができますが、外壁や屋根はそういうわけにはいきません。そこで外壁塗装の出番です。外壁塗装工事では、劣化部分を補修し、新たな塗料を塗装することで、外壁から失われた保護機能を回復させることができます。具体的には、まず高圧洗浄で汚れや藻やコケ・カビを落とし、下地処理でクラックの補修などを行ったのち、塗料を塗っていきます。塗料にはシリコン塗料やラジカル制御形塗料、フッ素塗料など、主成分である合成樹脂や機能によって種類が分かれます。程度の差はありますが、ほとんどの塗料に耐候性、低汚染性、防藻・防カビ性などの機能が付与されており、塗装すると汚れや藻などが付きにくくなります。裏を返せば、外壁塗装をやらないと塗膜の機能が失われ、汚れが付着し、藻やカビも発生し続け、ひび割れもどんどん増えて劣化していく…となるわけです。
外壁塗装を勧めるのは塗装業者だけではありません。各外壁材メーカーも外壁材の機能や性能を十分に発揮させるためには定期的なメンテナンスが重要だと述べています。例えば、最近の外壁材の主流となっている窯業系サイディング。サイディングの各メーカーは、窯業系サイディングの耐用年数は紫外線や風雨、雪、気温の変化等の気象条件や台風、地震などの自然現象のほか、「メンテナンスの実施度合い」に大きく影響されると公式に記載しています。
また、メンテナンススケジュールの目安として、10年経過後から塗り替えを推奨しています(商品によって推奨される年数は変わります)。最近の新築一戸建てでは少なくなっているものの、モルタル外壁の建物にお住まいの方、もしくは購入された中古住宅の外壁がモルタルだったという方もいらっしゃると思います。モルタル外壁は窯業系サイディングよりもひび割れ(クラック)が起きやすいのが特徴です。一度発生したクラックが消えることはありませんので、補修が必要になります。クラックを放置したままにしておくと、美観が悪くなるだけでなく、先述のような雨漏りの原因となります。そのほか、金属系サイディングやALCボードなどの外壁素材がありますが、基本的にはどの素材も外壁塗装によるメンテナンスが必要です。残念ながら、汚れや劣化もなく、永遠に持続する素材は今のところ存在しないのです。
大切なお住まいを長く維持するためには、適切な時期の外壁塗装は欠かせません。最終的に大規模なリフォームや建て替えで高額な費用がかかるリスクを考えると、外壁塗装をやらないデメリットはとても大きいと思いませんか。
毎日暮らしている家だからこそ、大切にしてあげたいものです。