2024.03.08

ひび割れを発見したらこの記事をチェック!費用や原因がまるっとわかる!

壁にクラックが見つかった時の心配や対応策について、多くの人が疑問を抱えています。

この記事では、家の外壁に現れるひび割れに関して、以下の要点に焦点を当てて説明します。

なぜ外壁のひび割れをそのままにしてはいけないのか
ひび割れのタイプとそれが示すリスク
ひび割れが補修を要するかどうかを見極める方法
外壁のひび割れを発見した際の対処法
さらに、自分で行うひび割れの補修方法と、専門業者に修理を依頼した場合の費用の目安についても触れています。この情報をもとに、適切な対応を取っていただければと思います。

外壁ひび割れの5大原因とその詳細

外壁にひび割れが見られる際、主な原因は以下の5つです。それぞれについて詳しく解説します。

1外壁塗装の老朽化
長年にわたる紫外線や降雨の影響で外壁塗装が劣化し、ひび割れが生じることがあります。このタイプのひび割れは塗装後数年でよく見られる現象です。

2施工時のミス
施工から1ヶ月から1年程度でひび割れが見られる場合、施工上のミスが原因であることが考えられます。十分な乾燥時間を確保せずに作業を進めたり、不適切な塗料の使用が原因であることが多いです。

3交通振動
近隣の電車や大型車両の振動も外壁ひび割れの一因です。特に交通量が多い地域や鉄道の近くに住んでいる場合、このような振動による影響を受けやすくなります。

4地震
地震の揺れも外壁にひび割れをもたらす原因の一つです。外壁のみならず建物の構造そのものにも影響を及ぼすことがあり、地震後に新たにひび割れが見つかった場合は、速やかに専門の業者に相談することが重要です。

5建物や地盤の問題
建物の構造上の欠陥や地盤の不均一性により、建物が不均等に沈下することでひび割れが生じる場合があります。この種のひび割れは、構造的な問題を示唆している可能性があるため、専門的な調査が必要になります。

外壁ひび割れの多発箇所と点検ポイント

外壁でひび割れがよく見られる部分には特定の傾向があります。定期的な自己検査時には、以下の箇所を特に注意して確認することが推奨されます。

・窓やドアの周囲
・モルタルで仕上げられた壁面
・サイディングボードの接合部分に施されるコーキング
・増築や改築部分の接合箇所
窓やドアの周辺は、構造上、応力が集中しやすく、ひび割れが発生しやすいエリアです。

モルタル壁は、乾燥や収縮の過程で自然にひびが入りやすくなっています。建物全体を見渡し、細かなひび割れがないかチェックすることが大切です。
コーキングは他の外壁材料と比べて劣化が早く、約5年から10年での交換が必要とされています。これは、外壁の動きに対して柔軟に対応するために使用される材料であり、時間と共にその機能が低下します。
建物の増築や改築を行った箇所では、新旧の材料が接合されるため、ひび割れが生じやすくなります。これらの部分では、年数が経過するにつれて定期的に検査を行い、必要に応じて修復を行うことが重要です。

外壁ひび割れを放置してはならない理由

外壁に生じたひび割れは、時間とともに様々な悪影響を及ぼす可能性があります。これらの悪影響は、建物の構造や居住者の健康に直接関わるため、早急な対処が求められます。

放置することの危険性を理解しておきましょう。

・雨漏りの原因となる
ひび割れを介して雨水が建物内に侵入しやすくなり、結果として雨漏りへと繋がることがあります。これは内部への更なる損害をもたらす原因となります。

・建物の耐久力の低下
外壁のひび割れから雨水が侵入することで、構造部材が錆びたり腐食したりすることがあります。これにより、建物全体の耐久性が低下し、大きな修繕費用がかかる可能性が出てきます。

・カビや害虫の発生リスク
建物内部の湿度が高まると、カビや害虫、特にシロアリの発生リスクが高まります。これらは建物の損傷だけでなく、居住者の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

以上のように、外壁のひび割れは見た目の問題だけでなく、建物の機能や安全性にも大きく関わるため、発見次第、迅速な対応が必要です。

外壁ひび割れの類型とその危険性

外壁に見られるひび割れには、それぞれ特性が異なる4つの主要なタイプが存在し、これらのタイプによって危険度も変わってきます。

ヘアークラック
構造クラック
乾燥クラック
縁切れクラック
以下、各クラックの特徴とそれに伴う危険性について説明します。

・ヘアークラック【危険度:低】
細かい髪の毛のようなひび割れで、幅が0.3mm以下、深さが4mm以下のものを指します。主に外壁の塗膜の表層部分に発生する経年劣化の典型的な例です。構造的な問題は少なく、定期的な監視で対応可能です。

・乾燥クラック【危険度:低】
モルタルなどの湿式工法で施工された外壁に、材料の乾燥過程で生じるひび割れです。これも構造的なリスクは低く、材料が完全に乾いた後は進行の恐れは少ないため、大きな心配は不要です。

・縁切れクラック【危険度:中】
工事の中断や再開時の塗料の乾燥状態の不一致によって生じるひび割れで、主に湿式工法の外壁で見られます。構造クラックに比べると危険度は低いものの、幅が0.3mm以上ある場合は早めの対応を推奨します。

・構造クラック【危険度:高】
幅0.3mm以上、深さ4mm以上のひび割れで、外壁の深部から発生している可能性があります。構造的な損傷を示唆しており、危険性が高いため、速やかに専門家による診断と対応が必要です。放置すると、雨漏りや建物の耐久性低下など、さらに深刻な問題を引き起こす恐れがあります。

外壁ひび割れの補修判断ポイント

外壁に生じたひび割れの状態によっては、迅速な修理が求められることがあります。どのような状況で補修が必要となるか、その基準について解説します。

・経過観察で対応可能なケース
外壁に見られるひび割れが0.3mm以下の幅(ヘアークラック)の場合、すぐに補修する必要はありませんが、ひびの進行具合に注意を払い、定期的に観察することが推奨されます。変化を記録するために、写真を撮影しておくと良いでしょう。

・速やかな補修が必要なケース
幅が0.3mmを超えるひび割れ(構造クラック)が発見された場合は、外壁のみならず建物の構造自体に影響を及ぼす可能性があるため、専門の業者による修理が必要になります。このようなひび割れは、建物の安全性に関わる問題を引き起こす可能性があるため、見つけ次第迅速な対応が求められます。

・判断が難しい場合
もし自身での判断が難しい、またはひび割れの状態に不安がある場合は、専門業者の診断を受けることをお勧めします。多くの外壁塗装業者は、無料で診断や見積もりを提供しており、このようなサービスを利用することで、適切な対応策を見つけることができます。

外壁のひび割れを発見した際の対処法

外壁にひび割れがあることを発見した時、どのようなステップで対応すれば良いかを説明します。

1ひび割れの測定
最初に行うべきは、ひび割れの幅を測ることです。以下の手段で測定を試みてください。

クラックスケールの利用
クラックスケールはひび割れの幅を測るための専用ツールで、様々な幅の線が描かれています。これをひび割れに当てることで、簡単に幅を測ることができます。ホームセンターやオンラインで購入可能です。定期的に測定を行うことで、ひび割れの進行状況も把握しやすくなります。

代替手段としての官製はがきやティッシュ箱の紙
クラックスケールがない場合、官製はがきやティッシュ箱の紙を使用することができます。はがきは約0.25mm、ティッシュ箱の紙は約0.4mmの厚さで、これらがひび割れに挿入できるかどうかで、ヘアークラックか構造クラックかの目安になります。

2専門業者への相談
ひび割れが0.3mm以上の場合、すなわち構造クラックであると確認できた時は、速やかに専門の施工業者へ相談してください。専門家による適切な診断と修復が必要となります。

自分で行う外壁ひび割れの補修方法と手順

外壁のヘアークラック(幅0.3mm以下)など、比較的軽微なひび割れは自分で補修可能です。ただし、これは一時的な対処法であり、根本的な解決には至らない場合があるため注意が必要です。以下に、DIYによる補修手順を外壁材の種類ごとに説明します。

<モルタル・コンクリート壁向け補修>
必要な材料・道具:
・ブラシ
・チョーク式またはスプレー式の補修材
・水
・スポンジや刷毛(スプレー式の場合)

補修手順:
1ブラシでひび割れ部分の汚れを除去します。
2水を使って補修箇所を軽く湿らせます。
3チョーク式の場合は、補修材をひび割れに沿って充填し、外側から押し込みます。スプレー式の場合は、補修箇所に直接スプレーしてから、スポンジや刷毛で均します。
4完全に乾燥させます。

<サイディング壁向け補修>
必要な材料・道具:
・ブラシ
・マスキングテープ
・下地処理用プライマー
・コーキング材
・コーキングガン
・ヘラ

補修手順:
1ひび割れ部分の汚れをブラシできれいにします。
2ひび割れ周辺にマスキングテープを貼り、はみ出しを防止します。
3プライマーを刷毛で塗布し、下地処理をします。
4コーキングガンでコーキング材をひび割れに充填し、ヘラで平滑にならします。

<補修時の注意>
・作業は晴天時に行い、安全第一で進めてください。
・高所での作業は転落事故のリスクがあるため、二人以上での作業を推奨します。安全措置を十分に取り、無理は禁物です。
・一時的な補修であり、問題が再発する可能性があるため、状況によっては専門家への相談を検討してください。

外壁ひび割れ補修の方法【専門業者への依頼】

外壁のひび割れに対する補修手法は、クラックの大きさや位置によって異なります。
以下では、クラック幅が「0.3mmから1.0mm以下」の場合と、「1.0mm以上」の場合の一般的な補修手法を解説します。

・樹脂注入法【クラック幅0.3mm~1.0mm以下】
0.3mmから1.0mm以下の細かなひび割れに対しては、樹脂注入法が効果的です。この方法では、クラック内部へ直接補修用の樹脂を注入します。注入された樹脂が硬化することで、ひび割れを内部から埋め尽くし、強度を回復させます。この方法は、比較的細かいクラックに対して高い修復効果を発揮します。

・Uカット法【クラック幅1.0mm以上】
クラック幅が1.0mmを超えるような場合には、Uカット法が推奨されます。この手法では、まずクラック部分をU字形に切り取り、その後樹脂を充填します。Uカット法によってクラックが広げられることで、より多くの補修材を注入でき、クラックの再発防止に効果的です。この工法は、より大きなひび割れに対してしっかりとした補修を実施する際に適しています。

いずれの方法も、専門的な知識と技術が必要なため、プロの業者に依頼するのが一般的です。適切な補修方法を選択し、長期的な建物の保護に繋げることが大切です。

外壁ひび割れ補修の一般的な費用範囲

外壁のひび割れを修復するための費用は、DIYか専門業者に依頼するかによって大きく異なります。以下に、各方法における費用の相場を示します。

<自力での補修(DIY)>
自分で補修作業を行う場合、費用は大きく節約でき、一般的には2,000円から10,000円程度で済むことが多いです。選択する補修材によっても費用は変わります。
・チョーク式補修材:約8,000円から10,000円
・スプレー式補修材:約2,000円から3,000円
・コーキング材:約5,000円から10,000円

<専門業者による部分補修>
・部分的な補修
専門業者に部分補修を依頼した場合、1箇所につき約10,000円から20,000円が目安です。ただし、作業が高所で行われる場合は足場の設置が必要となり、その設置費用だけで約20万円かかる場合があります。
・全体的な補修(外壁塗装を含む)
広範囲にわたるひび割れや外壁の劣化が見られる場合、全体的な外壁塗装を行うことが最も効果的な対策となります。この場合の費用相場は、一般的な戸建てで約60万円から90万円です。この方法は、ひび割れのみならず外壁の一般的な劣化に対しても対応可能です。

なお、実際の費用はひび割れの具体的な状態や外壁の種類によって異なりますので、正確な見積もりを得るためには業者に相談することが重要です。

外壁ひび割れの修理は専門業者への相談が推奨されます

幅0.3mm以下の軽微なひび割れは、DIYでの応急処置が可能ですが、長期的な解決には至らない可能性があります。自己判断での補修作業が逆に建物に損傷を加えるリスクも否定できません。

したがって、外壁のひび割れ問題を本質的に解決するためには、外壁塗装の専門業者に相談することが最適です。これらの専門家は、ひび割れのほか、塗膜の剥離、カビや苔の発生といった外壁の多様な劣化問題に対処できます。

外壁塗装業者は、建物の現状を正確に評価し、最適な修復方法を提案してくれます。これにより、住宅の耐久性を高め、より長く快適に過ごせるようになります。ひび割れに対する最良の対策を求めている場合、専門業者による詳細な診断を受けることを検討してください。

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